力学系(りきがくけい)は、その系の状態が一定の規則に従っていくつかの変数で定まり、それを記述するための数学的なモデルのことを指します。時間として連続時間を用いると微分方程式の組(連続力学系)で表現され、力学系の考え方は、ニュートン力学から誕生しています。近年では、コンピュータの普及により力学系の理論は目覚ましい発展を遂げています。力学系は、安定性の概念を用いることにより、初期条件の違いによって生じるある1つの初期条件の下での挙動を調べることにはあまり意味がないとされています。しかし、どのような条件でどのような挙動を呈するかが重要になるのです。力学系の理論はフランスの数学者、アンリ・ポアンカレの研究によって脚光を浴びるようになり、統計力学やカオス理論の基礎の構築に多大なる影響を与えたと言われています。力学系を解析的に求めることは数少なく、力学系を解くためには高度な数学が必要になるため、一般には理解が難しくあまり親しまれない分野でしたが、コンピュータの普及によりその存在は大きく変わりました。