ウィリアム・ローワン・ハミルトンは、1805年にアイルランドで生まれた数学者で、四元数と呼ばれる高次複素数を発見した人物です。幼い頃から有能の持ち主で、神童と呼ばれるほどでした。その証拠に、10歳で10カ国語を話せるようになるという天才的な少年だったのです。そして15歳から数学を学び始め、ラプラスの『天体力学』の間違いを若干16歳の頃に発見したのです。才能に満ち溢れたウィリアム・ローワン・ハミルトンは、「ニュートンの再来」とも称され、数学を光学へ応用したり代数系の土台を作り、華々しい活躍を見せました。しかし、四元数の実用化の研究に没頭するようになり、『四元数講義』は700ページを超す大作であったため、理解されるまでに至らず死後になってやっと出版されたのです。さまざまな研究を発表し、数学界に多大なる影響を与えた人物でしたが、晩年はアルコール中毒になり、周囲から理解してもらえず孤立した人生を送ったのでした。